成長企業の労使関係デザイン@特定社労士

リクルートグループに学び、ITベンチャー・急成長メーカー・創業100年商社で試した、大阪・梅田の実践派特定社労士が労使関係管理と人事労務管理の極意を伝授!「組織の成長」と「個人の幸福」の相互作用が未来を創る!!

「学習する組織」を創るために。リーダーが心に留めるべき二つのこと。恩師から贈られた言葉より。

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昨日、高校卒業30年の同窓会がありました。出席者数は4割の約80人でしたが、医療、学術研究、ビジネスを中心に各界で活躍している学友、そして恩師の皆様が母校・大阪星光学院に会しました。

 

30年前と変わらぬ恩師お二人のご挨拶は、非常に重みがあって、ぶれないていない、得るところの多いものでした。

 

現代国語をご指導頂いたS先生の実体験に照らした、「教育(教えるということ)には時効がない」という言葉。他人にものを教えるということの重さ、自分はちゃんと教えることができたかという問いかけ。そうした「アンビバレントambivalent,両義的・両価的。一つの物事に対し、相反する価値が共に存し葛藤する状態)」な思考・感情を表現したこの言葉は、文学を愛し、生真面目に教育と正対してこられたS先生ならではのものと感じました。高校生の頃には理解できませんでしたけれど、日常、人事労務や組織づくりという、ある意味「アンビバレント」でなければ対処できない領域で仕事をしていると、この言葉の深さが沁みてきます。

 

また、日本史をご教授頂いたH先生からは、幕末の儒学者佐藤一斎の『言志四緑』(指導者のための指針の書で、西郷隆盛の終生の愛読書)の「少くして学べば、則ち壮にして為すことあり、壮にして学べば、則ち老いて衰えず、老いて学べば、則ち死して朽ちず」という言葉を頂きました。これまたH先生らしい、生涯学び続けることの大切さを説かれたお話です。佐藤一斎の門下生は3,000人と言われ、そこから育った弟子には、山田方谷佐久間象山渡辺崋山横井小楠等がおり、いずれも幕末のオピニオンリーダーとして時代を動かす原動力となっています。リーダーたるもののあり様を、社会の中核となっている壮年末期の我々世代に向けて、「学び続けること」を強調して伝えて頂いたのだと思います。

 

このお二人の言葉から、仕事柄、企業か、医療現場などの非営利組織かを問わず、激しい環境変化にさらされる今日の状況下で、生き延びる術として近年注目されている「学習する組織」を想起しました。

 

「学習する組織」とは「環境変化に適応する能力を継続的に開発している組織」のこと。そこでは過去の組織文化や戦略の枠に思考や行動を縛られることなく、自己改革していくために新たな知識を吸収し、すべての構成員が自律性と協調性を持ちながら環境変化に適応する強さが求められます。当然それが実現するには、高いレベルのこれまでと違ったリーダーシップが欠かせません。

 

アンビバレントな知性を求めて学び続けるリーダー」とも言うべきロールモデルがないといけない。かなり難易度の高い話ですが、これからのあらゆる組織が「学習する組織」として生き延びるためには、上意下達でなく、そういうリーダーがフォロワーシップに支えられてある。そういうことが求められるのではないかと思います。

 

追伸

S先生、H先生ありがとうございました。健康にお過ごし頂き、まだまだこらからもご指導ご鞭撻ください。

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